🤝 療育・支援サービス 放課後等デイサービスの料金はいくら?月の上限額と実費を計算例で解説【2026年】
この記事の目次
見学に行った放デイで「料金は受給者証の上限しだいです」と言われて、うなずいたけれど実はよく分かっていない。週2日と週5日でいくら違うのか、スマホの電卓をたたいてみたものの、1回の値段が分からなくて手が止まる。ママ友の「うちは月4,600円くらい」という話を聞いて、うちも同じなのか、それとも何万円もかかるのかと落ち着かない——。
お金の心配があるまま子どもを通わせるのは、しんどいですよね。先に答えを書きます。放課後等デイサービスの料金は、利用料の1割を払う仕組みで、世帯の所得に応じて月の上限が0円・4,600円・37,200円のどれかに決まっています。 何日通っても、この上限を超えて利用料を払うことはありません。上限とは別に、おやつ代などの実費がかかります。
この記事では、上限額の決まり方、日数ごとの計算例、実費と送迎の扱い、2か所以上通うときやきょうだいがいるときの注意、受給者証と見学で確かめることの順に整理します。2026年時点の制度をもとに書いています。
放課後等デイサービスの料金は「1割負担」と「月の上限」で決まる
料金は2つの数字で決まります。使った分の利用料の1割と、世帯ごとに決まる月の上限です。1割の合計が上限より少なければその金額を、上限を超えれば上限の金額だけを払います。
こども家庭庁が示している負担上限月額は次のとおりです。
| 世帯の状況 | 月の上限(放デイなどの通所) |
|---|---|
| 生活保護を受けている世帯 | 0円 |
| 住民税が非課税の世帯 | 0円 |
| 住民税の所得割が28万円未満の世帯 | 4,600円 |
| それ以外の世帯 | 37,200円 |
所得割は、住民税のうち所得に応じてかかる部分のことです。こども家庭庁は、所得割28万円未満の区分について、収入がおおむね890万円以下の世帯が対象になると説明しています。判定は世帯単位です。大阪市は、世帯の所得割を合計した額で区分を決めると案内しています。共働きなら、夫婦2人分を足した額で見ることになります。
判定に使う世帯は、子ども本人ではなく、保護者が入っている住民票の世帯です。市川市は、単身赴任などで住民票の世帯が分かれていても同じ世帯として判定すると案内しています。また市川市では、所得割額に住宅ローン控除と寄附金控除の額を足し戻して判定しています。ふるさと納税で住民税が下がっていても、判定の数字は下がらないということです。こうした細かなルールは自治体により異なるので、境目に近い家庭は窓口で確かめてください。
「1回いくら×日数」でも、上限で頭打ちになる
通う日数を増やすと1割の合計は増えますが、上限に届いた時点で止まります。4,600円の世帯は、日数を増やしても支払いが大きく膨らまない仕組みです。
1回あたりの利用料は、事業所の職員体制や利用時間、送迎などの加算によって変わります。ここでは計算しやすいように、仮に1回の利用料(10割)を1万円、1割負担を1,000円として計算してみます。
| 通い方 | 1割の合計 | 上限4,600円の世帯 | 上限37,200円の世帯 |
|---|---|---|---|
| 週1日(月4回) | 4,000円 | 4,000円 | 4,000円 |
| 週2日(月8回) | 8,000円 | 4,600円 | 8,000円 |
| 週3日(月12回) | 12,000円 | 4,600円 | 12,000円 |
| 週5日(月20回) | 20,000円 | 4,600円 | 20,000円 |
この仮の単価だと、上限4,600円の世帯は月5回目で上限に届き、それ以降は何回通っても利用料は増えません。上限37,200円の世帯は、月20回通っても上限に届かないので、使った回数の1割をそのまま払う形になります。
実際の単価は事業所ごとに違います。見学や契約のときに「1回あたりの1割負担はいくらですか」と聞けば、自分の家の月額をこの表と同じやり方で出せます。
💡 通う日数は、お金より子どもの様子で決めて大丈夫です
上限が4,600円の世帯なら、週2日でも週5日でも利用料の支払いは同じ月4,600円です。日数を増やしても上限を超えることはありません。何日通うかは、子どもの疲れ方や家庭の予定を軸に考えてください。

利用料とは別にかかるお金:おやつ代・教材費・イベント代
上限で止まるのは利用料の1割だけです。おやつ代などの実費は上限の外にあり、日数分かかります。
神戸市は、利用料とは別におやつ代などの実費がかかることがあると案内しています。事業所によっては、工作の材料などの教材費、外出や季節の行事にかかる費用を集めるところもあります。金額も集め方も事業所ごとに違うので、1日いくら、月いくらかを契約前に書面で確認しておくと安心です。
富山市は、上限を超えて払った分を戻す手続きの対象は利用料だけで、食事・おやつ代や教材などの実費は対象外だと案内しています。月の総額は「利用料(上限まで)+実費」で見積もってください。
送迎の扱いは少し違います。送迎の費用は、利用料の中に「送迎加算」として入っています。つまり送迎の分も1割負担の中に含まれ、上限で止まります。大阪府は厚生労働省に確認したうえで、送迎加算とは別に送迎の費用を保護者に払わせることは、通常の送迎エリアの内外にかかわらず認められないと案内しています。
2か所以上の放デイに通うときは「上限額管理」を頼む
複数の事業所に通う場合でも、上限は事業所ごとではなく月の合計に1つです。その合計を管理する事業所を1か所決めて、市区町村に届け出ます。
富山市の案内をもとに流れをまとめると、次のようになります。
- 利用日数や契約日数がいちばん多い事業所に上限額の管理をお願いし、承諾をもらう
- 管理を始める月の月末までに、届出書を市区町村の窓口に出す
- 届いた受給者証に管理する事業所の名前が書かれるので、通っているすべての事業所に見せて伝える
届け出をしないままだと、それぞれの事業所で1割を払ってしまい、合計が上限を超えることがあります。その場合は「高額障害児通所給付費」という手続きで、超えた分の還付を申請する形になります。富山市では、その月に使ったサービスすべての領収書と受給者証などが必要だと案内しています。2か所目の契約を決めたら、届け出もセットで済ませておくと手間が減ります。
きょうだいで通っているとき・下の子が未就学のとき
同じ世帯で2人以上が通所サービスを使う場合は、世帯でまとめて上限が決まります。多子軽減や無償化は就学前の子が対象で、小学生以上が使う放デイには関係しません。
市川市は、同じ世帯の兄弟姉妹がそれぞれ通所サービスを使う場合、世帯を単位として上限を設けると案内しています。例として、上限4,600円の世帯で長男の放デイの利用料が5万円、次男の児童発達支援の利用料が3万円の場合を挙げています。合計8万円の1割は8,000円ですが、支払いは上限の4,600円です。この調整を受けるには、事業所に上限額の管理を頼み、兄弟姉妹それぞれについて届出書を出す必要があります。
多子軽減という仕組みもありますが、対象は小学校に上がる前の子です。市川市は、第2子以降の利用者負担を軽くするこの制度の対象を、障害児通所支援を使う就学前の子と案内しています。小学生が使う放デイは、この軽減の外にあります。
無償化も同じです。こども家庭庁が案内している無償化は、満3歳になって最初の4月1日からの3年間、児童発達支援などの利用者負担を無料にする仕組みです。対象は就学前の子で、放デイは含まれていません。小学校に上がって児童発達支援から放デイへ移ると、それまで0円だった利用料がかかり始める家庭があるのはこのためです。下の子が就学前なら、その子の児童発達支援には無償化や多子軽減が使える場合があります。
自治体によっては、国の上限より安くなる
国の上限は0円・4,600円・37,200円ですが、自治体が独自に上限を下げていることがあります。住んでいる地域の案内を一度確認する価値があります。
たとえば神戸市は、国より細かく区分を分けて、上限を低く設定しています。
| 神戸市の所得の区分 | 月の上限 | (参考)国の上限 |
|---|---|---|
| 生活保護世帯・市民税非課税世帯 | 0円 | 0円 |
| 所得割3万3千円未満 | 1,700円 | 4,600円 |
| 所得割28万円未満 | 4,600円 | 4,600円 |
| 所得割46万円未満 | 13,600円 | 37,200円 |
| 所得割46万円以上 | 16,620円 | 37,200円 |
神戸市の場合、国の基準では37,200円になる世帯でも、上限が13,600円または16,620円に下がります。独自の軽減があるかどうか、あるならどの区分かは、市区町村のホームページで「障害児通所支援 利用者負担」と調べるか、障害福祉の窓口で聞くと分かります。家庭が使えるお金の制度をまとめて知りたいときは、発達障害の子どもがいる家庭のお金の制度一覧も参考にしてください。
受給者証の上限額の見方と、見学で聞いておくこと
自分の家の上限額は、市区町村から届く障害児通所受給者証に書かれています。まだ受給者証がない場合は、申請の段階で窓口に聞けば目安を教えてもらえます。
受給者証には、利用できるサービスの種類や月あたりの日数と並んで、負担上限月額が載っています。2か所以上に通い、上限額の管理を頼んでいる場合は、管理する事業所の名前も書かれます。欄の位置や名前は自治体の様式で違うので、「上限」「負担」という言葉を目印に探してください。申請の手順は受給者証の申請の流れで詳しく説明しています。
見学のときは、支援の中身と一緒にお金のことも聞いておくと、契約してから驚かずにすみます。
✅ 見学で聞いておきたい費用の質問
- 1回あたりの1割負担は、だいたいいくらですか
- おやつ代はいくらで、毎回かかりますか
- 教材費や行事・外出の費用はありますか。月にどれくらいですか
- 送迎は利用料に含まれていますか。別の請求はありませんか
- 他の事業所と併用する場合、上限額の管理を引き受けてもらえますか
支払いの話以外で事業所を比べる観点は、放課後等デイサービスの選び方チェックリストにまとめています。
まとめ
- 放課後等デイサービスの料金は利用料の1割で、世帯の所得に応じて月の上限が0円・4,600円・37,200円のどれかに決まります
- 何日通っても上限を超えて利用料を払うことはありません。上限4,600円の世帯は、日数を増やしても支払いはほとんど変わりません
- おやつ代・教材費・行事の費用などの実費は上限の外で、日数分かかります。送迎は利用料に含まれ、上限の中で止まります
- 2か所以上に通うときやきょうだいで通うときは、上限額の管理を事業所に頼み、市区町村に届け出ます
- 無償化と多子軽減は就学前の子が対象で、放デイは含まれません。一方で、自治体独自に上限を下げている地域もあります
今夜はここまでで大丈夫です。明日、受給者証が手元にあれば、負担上限月額の欄を1か所だけ見て、4,600円なのか37,200円なのかを確かめてみてください。それが分かれば、月の支払いの見積もりはほぼ終わりです。
よくある質問
放課後等デイサービスに週5日通うと、料金はかなり高くなりますか?
利用料の1割負担は日数に応じて増えますが、世帯ごとの負担上限月額を超えることはありません。上限が4,600円の世帯なら、週5日通っても利用料の支払いは月4,600円までです。ただし、おやつ代や教材費などの実費は上限とは別に日数分かかります。
放課後等デイサービスにも、3〜5歳のような無償化はありますか?
ありません。こども家庭庁が案内している無償化は、満3歳になって最初の4月1日からの3年間に、児童発達支援などを利用する就学前の子が対象です。小学生以上が使う放課後等デイサービスは含まれていないため、原則1割負担と負担上限月額の仕組みで支払います。
事業所から送迎代を別に請求されました。払う必要がありますか?
送迎の費用は、原則として利用料の中の「送迎加算」でまかなう仕組みです。大阪府は厚生労働省への確認をもとに、送迎加算とは別に送迎の費用を保護者から集めることは、通常の送迎エリアの内外にかかわらず認められないと案内しています。請求の内訳を確認し、納得できない場合は市区町村の障害福祉の窓口に相談してください。
上限額を超えて払ってしまった月があります。戻ってきますか?
戻ってくる場合があります。富山市では、上限を超えた分を「高額障害児通所給付費」として申請すれば還付を受けられると案内しており、その月に使ったサービスすべての領収書と受給者証などが必要です。おやつ代などの実費は還付の対象外です。手続きの細かな点は自治体ごとに違うため、住んでいる市区町村に確認してください。