🤝 療育・支援サービス 中学生・高校生が通える放課後等デイサービス|探し方と中身【2026年版】
この記事の目次
中学校から帰ってきた子が、そのまま部屋にこもって夕飯まで出てこない。小学生のころ通っていた放課後等デイサービスは、中学に上がるタイミングで自然と足が遠のいた。新しい事業所を検索しても、出てくるのは「小学生対象」の文字ばかり——。仕事を早く切り上げる日が増えて、このままでいいのかと考えている方へ書いています。
先にお伝えしたいことがあります。中学生も高校生も、放課後等デイサービスの対象です。児童福祉法にそう書かれています。見つからないのは、探し方が足りないからではありません。この記事では、法律上の対象、中高生向けが見つかりにくい理由、中高生の放デイで実際に行われていること、事業所の探し方、中学生から新しく使い始める手順、不登校の子の居場所として使えるか、そして18歳以降の出口までを順に整理します。
中学生・高校生も放課後等デイサービスの対象です
結論から書きます。児童福祉法は放課後等デイサービスの対象を「学校教育法第一条に規定する学校(幼稚園及び大学を除く。)に就学している障害児」と定めています。つまり小学校だけでなく、中学校・義務教育学校・高等学校・中等教育学校・特別支援学校に通う子も、最初から対象に入っています。
さらに専修学校と各種学校に通う子も、授業の終了後や休業日の支援が必要だと市町村長が認めれば対象になります。高校ではない進路を選んだからといって、道が閉じるわけではありません。
| 通っている学校 | 放課後等デイサービスの対象か |
|---|---|
| 小学校・中学校・義務教育学校 | 対象 |
| 高等学校・中等教育学校 | 対象 |
| 特別支援学校(小学部・中学部・高等部) | 対象 |
| 専修学校・各種学校 | 市町村長が支援の必要を認めた場合に対象 |
| 幼稚園・大学 | 対象外(幼稚園の年代は児童発達支援が受け皿) |
法律が書いている支援の中身も、小学生向けとは読めません。児童福祉法は放デイの内容を「生活能力の向上のために必要な支援、社会との交流の促進」と定めています。生活能力と社会との交流は、むしろ中高生になってから重みを増すテーマです。
💡 ここだけは覚えて帰ってください
中学生も高校生も、制度のうえでは最初から対象です。「もう大きいから無理かもしれない」と、自分から線を引く必要はありません。断られることがあるとすれば、それは制度の話ではなく、その事業所の事情です。
中高生向けの事業所が見つかりにくいのはなぜ?
制度は開いているのに、検索すると小学生向けばかり出てくる。このずれには、事業所側の段取りの問題が重なっています。「中高生を受け入れたくない」という話ではありません。
- 下校時刻がそろわない。小学生は14時台から15時台に下校します。中学・高校は6時間授業のうえに部活動があり、帰りが17時を過ぎることも珍しくありません。同じ職員配置で両方を見るのは、時間割として組みにくくなります。
- 送迎のルートが伸びる。放デイの送迎は学校まで迎えに行く形が中心です。小学校は学区が狭く、中学校は広くなります。高校になると隣の市まで通う子もいて、1台の車で回りきれません。
- 活動の中身が年齢で割れる。小集団に小学2年生と高校2年生が混ざると、遊びも話題もかみ合いにくくなります。部屋や時間帯を分けるには、場所と人手の両方が要ります。
- 受け入れ人数に上限がある。放デイは少人数で見る仕組みです。すでに小学生で埋まっている事業所が、中高生の枠を新しくつくるのは簡単ではありません。
この4つを裏返すと、探すときの条件がそのまま見えてきます。中高生だけを受け入れる事業所、小学生と時間帯を分けている事業所、中学校や高校まで送迎に来る事業所は、数は多くないものの各地にあります。近所の1〜2か所を見て「うちの地域にはない」と結論を出す前に、次の章の探し方を試してみてください。
中高生の放課後等デイサービスでは何をしている?
こども家庭庁は2024年(令和6年)7月に放課後等デイサービスガイドラインを改訂しました。そこで支援の柱として示されたのが、本人支援の5領域です。「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」の5つで、事業所はこの5つを網羅した支援を組み立てたうえで、その子に必要な領域に重みをかけます。
中高生で重みがかかりやすいのは、「健康・生活」に含まれる生活におけるマネジメントスキルの育成と、「人間関係・社会性」に含まれる自己の理解と行動の調整です。持ち物や予定を自分で回す力、そして自分の調子を自分で測る力。どちらも、大人が先回りできなくなる年代に必要になるものです。
同じガイドラインは、学齢期には二次障害やメンタルヘルスの課題を抱える場合もあり、それを乗り越えるには自尊感情や自己効力感を育むことが重要だと書いています。実際の事業所は、力の入れどころでおおまかに3つに分かれます。
| タイプ | 主にやっていること | 合いやすい子 |
|---|---|---|
| 学習支援型 | 宿題、定期テスト対策、自分に合う勉強の進め方さがし | 授業についていく不安が強い/家だと机に向かえない |
| 居場所・余暇型 | 自由に過ごす時間、調理やゲーム、外出、同年代との雑談 | 学校でずっと気を張っていて、放課後にゆるむ場所が要る |
| 自立・就労準備型 | 調理・洗濯・買い物、公共交通の練習、職場見学、金銭管理 | 卒業後の生活が具体的に近づいてきた |
多くの事業所は、この3つを混ぜて組み立てています。見学のときに「こちらは何型ですか」と聞くより、中高生の1日の流れを時刻つきで説明してもらうほうが実像はつかめます。学習支援型でも、実際には週1回だけ勉強の時間があるだけ、ということもあります。
ガイドラインには、思春期のこどもや不登校の状態にあるこどもに対しても必要な配慮を行うことが必要だと、はっきり書かれています。中高生の放デイは小学生向けの延長ではなく、この年代のために組み直された場だと考えて大丈夫です。
中高生が通える事業所の探し方
探す順番を間違えると、検索結果の海で消耗します。人に聞くところから始めるのが、いちばん早い道です。
4つ目のステップは、最近になって現実的になりました。ガイドラインは事業所に対して、5領域との関連性を明確にした支援プログラムを作って公表することを求めています。自己評価と保護者評価の結果も、おおむね1年に1回以上ホームページなどで公表しなければなりません。つまりホームページを開けば、その事業所が何を、どの年代に向けてやっているかがある程度は読み取れるということです。

見学まで進んだら、小学生向けとは違う項目を聞くことになります。基本的な見方は放課後等デイサービスの選び方チェックリストにまとめてあるので、ここでは中高生ならではの質問だけを並べます。
✅ 中高生の見学で聞いておきたいこと
- いま中高生は何人通っていて、それぞれ何年生か
- 小学生と部屋や時間帯を分けているか
- 中学校・高校まで送迎に来てもらえるか。範囲はどこまでか
- 部活動のあと、何時から入れるか
- 学習支援は誰が、どんな教材で見るのか
- 卒業後の進路について相談にのってもらえるか
- 見学中、職員が本人に直接話しかけてくれたか
最後の項目は見落とされがちです。中高生は、自分の頭ごしに大人同士で話が進むことに敏感になります。本人に向けて説明してくれるかどうかは、通い始めてからの関わり方をそのまま映します。
中学生から新しく使い始めるには
障害児通所受給者証を持っていない家庭は、その申請から始まります。申請から利用開始まで、おおむね1〜2か月をみておいてください。
窓口は市区町村の障害福祉担当です。療育手帳や診断がなくても、支援の必要性が認められれば交付される場合があります。判断の基準も必要書類も自治体ごとに違うので、2026年時点でも「隣の市ではこうだった」は当てになりません。まず自分の市区町村に電話を1本かけるのが確実です。
中学生からの申請でよく確認されるのが、学校での様子です。担任や特別支援教育コーディネーターに、困っている場面を書面にしてもらえると話が早く進みます。中学校の中での相談の進め方は中学生になってからの発達障害に、申請の流れそのものは受給者証の申請から利用開始までの流れにまとめています。
本人への伝え方は、診断名から始める必要がありません。「送り迎えのある自習室みたいなところを見にいくだけ」という説明のほうが、中学生には受け取りやすくなります。
不登校の中学生・高校生の居場所として使える?
在籍していれば対象です。法律が見ているのは「学校に通えているか」ではなく「学校に就学しているか」だからです。在籍したまま学校に行けていない子も、放課後等デイサービスの対象から外れません。ガイドラインも、不登校の状態にあるこどもへの配慮の必要性をはっきり書いています。
ただし、平日の日中から通えるかどうかは、これとは別の話です。放課後等デイサービスは法律上「授業の終了後又は休業日」に行うサービスと定められています。学校がある時間帯の利用をどう扱うかは、自治体と事業所の判断になります。市区町村の障害福祉担当に、学校と連絡を取ったうえで相談してください。実際に認められている地域もあります。
日中の居場所としては、自治体が独自に運営する日中一時支援という別の仕組みもあります。仕組みの違いは日中一時支援とはに整理しました。放デイ一本にしぼらず、両方の窓口に当たってみてください。
高校卒業・18歳以降はどうなる?
放課後等デイサービスは学校に就学している間のサービスなので、卒業すると使えなくなります。ただし例外がひとつあります。児童福祉法は、引き続き放課後等デイサービスを受けなければその福祉を損なうおそれがあると市町村が認めるとき、18歳になったあとも本人の申請により満20歳に達するまで給付を続けられると定めています。ただし、障害者総合支援法の生活介護などを受けられる場合は対象になりません。次の場所が決まるまでのつなぎであって、誰でも20歳まで自動で延びる仕組みではない、と読んでおくのが正確です。
実際の出口になるのは、18歳以降に使える障害福祉サービスです。厚生労働省は、それぞれの対象をこう説明しています。
| サービス | 対象と内容 |
|---|---|
| 就労移行支援 | 就労を希望する65歳未満で、通常の事業所に雇用されることが見込まれる人。訓練、職場の開拓、就職後の定着支援まで行う |
| 自立訓練(生活訓練) | 地域で暮らすうえで生活能力の維持・向上のために一定の支援が必要な人。日常生活の訓練と相談・助言を受ける |
| 生活介護 | 常時介護などの支援が必要な人。日中の介護と、創作的活動や生産活動の機会の提供を受ける |
相談先は3つあります。受給者証をつくるときに関わった相談支援専門員、在籍している高校や特別支援学校の進路指導の担当、そして就業面と生活面の相談を一体で受ける障害者就業・生活支援センターです。どこも18歳になってから駆け込む場所ではなく、前の年から相談を始められます。
いま通っている事業所に聞いてもかまいません。ガイドラインは「移行支援」として、ライフステージの切り替えを見据えた将来的な移行に向けた準備を、事業所の役割のひとつに挙げています。
とはいえ、高校2年の冬から調べ始めると、見学に行ける時間が足りなくなります。中学生のうちから「この子が18歳になったとき、どこにいるのが自然だろう」と家庭で話題にしておく。それだけで、情報の入り方が変わります。
まとめ
- 児童福祉法は放課後等デイサービスの対象を「就学している障害児」と定めていて、中学生・高校生も最初から含まれます。在籍していれば不登校の子も外れません
- 見つかりにくいのは、下校時刻・送迎範囲・活動内容・受け入れ人数という運営上の事情が重なるからです
- 中身は学習支援型・居場所型・自立準備型がおおまかな分かれ方。5領域のうち生活のマネジメントと自己理解に重みがかかります
- 探すときは検索より先に、相談支援専門員や障害福祉の窓口へ「中学生・高校生を受け入れている事業所」と学年を言って聞くのが早道です
- 18歳以降の出口は就労移行支援・自立訓練・生活介護など。運用は2026年時点でも自治体により違うので、最後は必ず自分の市区町村に確認してください
今夜はここまでで大丈夫です。明日、余裕のある時間に、市区町村の障害福祉担当か相談支援専門員に「中学生を受け入れている放課後等デイサービスはありますか」と一言だけ聞いてみてください。事業所を選ぶのも、見学の日を決めるのも、その返事を聞いてからで間に合います。
よくある質問
放課後等デイサービスは何歳まで使えますか?
原則として、小学校から高校等に就学している18歳未満の子どもが対象です。ただし市区町村が、引き続き利用しなければその子の福祉を損なうおそれがあると認めた場合は、本人の申請により満20歳に達するまで給付を続けられる仕組みがあります。生活介護などの大人向けサービスを使える場合は対象外になります。運用は自治体によって違うので、障害福祉の窓口で確認してください。
部活動をやっていても放課後等デイサービスに通えますか?
通えます。曜日を決めて週1〜2回だけ利用する形も一般的です。ただし部活動のあとの遅い時間に受け入れられるかは事業所ごとに違い、送迎の最終便の時刻で決まることもあります。見学のときに『部活が終わってからだと何時に着けばいいですか』と具体的な時刻で聞くと、通えるかどうかがはっきりします。
中学生の子が『行きたくない』と言います。無理に通わせるべきですか?
本人の納得がないまま通う形は続きにくく、事業所側も支援を組み立てにくくなります。中高生は自分で決めたい気持ちが強い時期なので、まず見学だけ一緒に行き、通うかどうかは見てから決めると伝える形が現実的です。見学で職員が本人に直接話しかけてくれるかどうかも、判断の材料になります。
きょうだいの学校行事と重なる日など、利用日を後から変えられますか?
多くの事業所は月ごとに利用予定を組むので、前もって伝えれば振り替えや欠席の調整ができます。ただし受給者証に書かれた月あたりの利用日数(支給量)の範囲内という前提があります。日数そのものを増やしたいときは、市区町村への変更申請が必要です。
高校生になってから初めて放課後等デイサービスを使うのは遅いですか?
遅くはありません。高等学校や特別支援学校の高等部に在籍していれば対象です。むしろ高校生の時期は、調理や買い物、公共交通の利用、金銭管理といった卒業後に直結する練習ができます。ただし受給者証の申請から利用開始まで1〜2か月かかるので、卒業までの残り時間から逆算して動き始めてください。