緑の木立の向こうに見える、青い屋根の学校の校舎。来年から通うことになる中学校を思い浮かべる場面のイメージ 🏫 園・学校生活
園・学校生活 公開: 2026年9月13日

中学の就学相談はいつから?小6の1年の流れと特別支援学級の決め方

この記事の目次
  1. 中学の就学相談はいつから始まる?
  2. 小学校に入るときの就学相談と、何が違う?
  3. 中学で選べる学びの場は4つ
  4. 小5の3学期から入学までの動き
  5. すでに小6の2学期に入っているときは、どう動く?
  6. 相談の場で伝えておきたいこと
  7. まとめ

保護者会の帰り道に「中学の就学相談、もう申し込んだ?」と聞かれて頭が真っ白になった。学校からはまだ何の案内も届いていない。スマホで「中学 就学相談」と打ち込んでも、出てくるのは小学校に入るときの話ばかり——。

先に結論をお伝えします。中学校へ上がるときの就学相談は、多くの自治体で小学6年生の1学期から2学期にかけて動きます。そして入り口は教育委員会ではなく、いま通っている小学校です。この記事では、始まる時期、小学校入学のときとの違い、中学で選べる4つの学びの場、月別の動き、そしてすでに小6の2学期に入っている場合の進め方を順に見ていきます。

中学の就学相談はいつから始まる?

動き出すのは小5の3学期から小6の1学期です。ただし締め切りは自治体でかなり違います。

練馬区は、来年4月に中学校へ入学する子のうち発達や情緒などで気がかりな点がある場合の就学相談について、申込受付を7月31日で締め切ったと案内しています。一方で葛飾区は、区立小学校の特別支援学級に在籍している子を5月7日から5月29日まで、通常の学級に在籍している子を5月7日から10月30日までと、在籍する学級によって受付期間を分けています。

同じ首都圏でも、夏で閉じる自治体と秋まで開いている自治体があります。「◯月までに動けば大丈夫」という全国共通の答えはない、というのがこの手続きのいちばん厄介なところです。だからこそ、記事で時期を調べるより自分の市区町村の日程を1回確かめるほうが早い。

⚠️ 日程は必ず自分の自治体で確かめてください

この記事に出てくる時期は2026年時点の例で、締め切りも呼び名も自治体ごとに違います。「就学相談」ではなく「進学相談」と呼ぶ自治体もあります。正確な日程は在籍する小学校か、市区町村の教育委員会に確認してください。

小学校に入るときの就学相談と、何が違う?

同じ名前の手続きですが、中身の手ごたえはかなり変わります。違いは大きく3つです。

小学校に入るとき中学校に上がるとき
学校側が持つ情報園からの引き継ぎが中心6年分の学校生活の記録がそろっている
本人の関わり方保護者が主に説明する本人が自分の希望を言葉にできることが多い
判断に加わる材料集団生活・身辺自立教科担任制、定期テスト、内申点、部活動

1つ目は、学校がすでにその子を知っていること。園から小学校へ引き継ぐときと違って、担任も支援の担当も6年分の様子を見てきています。ゼロから説明し直す必要はありません。

2つ目は、本人の意思が育っていること。「友だちと同じ教室がいい」「テストが少ないほうがいい」と本人が言えるようになっています。文部科学省は、就学先を決めるときは本人・保護者の意見を可能な限り尊重し、教育的ニーズと必要な支援について合意形成を行うことを原則としたうえで、市町村の教育委員会が決めると示しています。中学の相談では、この「本人の意見」の重みが小学校のときより増します。

3つ目は、中学から新しく登場する判断材料です。教科ごとに先生が変わる、定期テストがある、通知表が高校受験に使う内申点につながる、部活動が始まる。小学校の時点では存在しなかった要素が、学びの場選びに絡んできます。内申点の扱いは進路に直結するので、支援級だと内申点はどうなる?に別途まとめています。

中学で選べる学びの場は4つ

学びの場は小学校と同じ4つですが、それぞれの中身は中学仕様に変わります。入学後に変更できるかどうかも含めて並べます。

学びの場向いている場合入学後に変えられるか
通常の学級学習も集団生活もおおむね追いつけていて、配慮の申し出で乗り切れそうな場合学級の変更という手続きはなく、支援が必要になれば通級や特別支援学級への相談に進む
通常の学級+通級指導教室ふだんは通常の学級で過ごせるが、特定の場面(対人関係、読み書き、感情の整理など)に個別の指導がほしい場合年度途中でも相談できる自治体があり、比較的動かしやすい
特別支援学級(自閉症・情緒障害/知的障害)少人数でないと学習が積み上がらない、集団の刺激で1日がもたない場合年度ごとの見直しがあり、通常の学級への転籍も相談できる
特別支援学校 中学部日常生活全般に手厚い支援が必要で、自立に向けた学習を中心に組みたい場合学校そのものが変わるため、転学の相談は年度単位が基本

どちらの特別支援学級になるのかで迷っている段階なら、授業や教科書の実際の違いを情緒級と知的級の違いにまとめています。中学校に入ったあとの支援の受け方そのものは中学生になってからの発達障害の支援が入り口です。

小5の3学期から入学までの動き

進み方は自治体で違いますが、骨組みはどこも似ています。月は目安として読んでください。

黒い布の上に開かれた1月始まりの手帳と、そばに置かれた白いペン。相談の申し込み時期や面談の日を書き込んでおく場面のイメージ

時期起きること
小5の3学期(1〜3月)教育委員会の案内が出始める。小学校の面談で「中学はどうしますか」と話題に出ることがある
小6の4〜5月説明会・申込受付が始まる自治体が多い
小6の6〜7月面談、発達検査、学校での行動観察
小6の7〜10月中学校の見学・体験。締め切る自治体と受付を続ける自治体に分かれる
小6の11〜12月集めた情報をもとに検討され、保護者の意見も聞かれる
小6の1〜2月就学先の通知。入学説明会・引き継ぎ
小6の3月中学校への引き継ぎ、支援の内容のすり合わせ
1
小学校に相談する担任か、校内で支援の窓口役をしている先生(特別支援教育コーディネーター)に伝えます。
2
教育委員会に申し込む受付票の提出や電話で申し込み、面談の日程が決まります。
3
面談・検査・行動観察家庭での様子を聞かれ、必要に応じて発達検査や学校での観察が行われます。
4
中学校を見学する特別支援学級や通級の教室、通学路を実際に見ておきます。
5
検討と意見の聴取専門家を交えて検討され、保護者と本人の希望も聞かれます。
6
通知と引き継ぎ就学先が伝えられ、入学までに支援の内容を中学校と共有します。

すでに小6の2学期に入っているときは、どう動く?

この記事を秋に読んでいて、まだ何もしていない。その状態でも打つ手はあります。順番は、小学校への電話が先で、教育委員会はそのあとです。

1本目の電話は、在籍している小学校へ。担任の先生か、校内で支援の窓口役をしている先生(特別支援教育コーディネーター)を呼び出してもらいます。「中学校の進路について相談したいのですが、うちの市の就学相談はもう締め切っていますか」と聞けば、日程も申込先もその場で分かります。小学校は毎年この手続きを見送っているので、いちばん実情を知っています。

2本目は、市区町村の教育委員会(就学相談の担当)へ。小学校で窓口が分からなかったときや、学校を通さず直接聞きたいときはここです。

そして、締め切りを過ぎていても道が閉じるとは限りません。大田区は、説明会のあとも随時相談を受け付けているので、まず電話してほしいとホームページで案内しています。同じように、期限のあとでも事情を聞いて対応する自治体はあります。「もう遅いですよね」と自分で判断して電話をやめてしまうのが、いちばんもったいない選択です。

それでも間に合わなかった場合でも、入学後に学びの場を変える相談ができます。在籍する学級は年度ごとに見直すしくみになっているので、1年生の途中から次年度に向けて相談を始める形になります。手続きの進め方は支援級から通常級への転籍と同じ流れで、向きが逆になるだけです。

💡 出遅れたと感じても、決定的な失敗ではありません

中学校は3年間で、その間ずっと相談の窓口は開いています。今日できるのは、小学校に電話をかけて「うちの市はどうなっていますか」と聞くこと。それだけで、次にやることが決まります。

相談の場で伝えておきたいこと

面談では「中学校でどう過ごしてほしいか」を聞かれます。うまく答えようとしなくて大丈夫です。次の3つを、家で箇条書きにしておくだけで十分に伝わります。

  • 小学校の6年間で、いちばん助かった配慮(席の位置、指示の出し方、別室の利用など)
  • いま困っていること(宿題の量、友だち関係、疲れやすさ、音や光への反応など)
  • 本人が中学校についてどう言っているか(そのままの言葉で)

文部科学省は、障害のある子どもの教育支援について、一人ひとりの教育的ニーズを踏まえた学びの充実という考え方を手引にまとめています。ニーズを具体的に言葉にできるのは、毎日その子を見ている家庭です。

まとめ

  • 中学の就学相談は、多くの自治体で小5の3学期から小6の1学期に動き始める。夏で締め切る自治体と秋まで受け付ける自治体があり、全国共通の期限はない
  • 入り口は教育委員会ではなく、いま通っている小学校の担任か特別支援教育コーディネーター
  • 小学校に入るときとの違いは、学校がすでにその子を知っていること、本人の意思が育っていること、内申点や教科担任制という新しい判断材料が増えること
  • 学びの場は通常の学級、通級指導教室の利用、特別支援学級、特別支援学校中学部の4つ。年度ごとに見直せる
  • 小6の2学期からでも、まず小学校に電話すれば動ける。締め切り後も相談を受け付ける自治体があり、入学後に学びの場を変える相談もできる

今夜はここまでで大丈夫です。明日、気持ちに余裕があるときに、小学校へ「中学の就学相談について教えてください」と電話を1本かけてみてください。日程さえ分かれば、そこから先は向こうが道順を教えてくれます。

よくある質問

中学の就学相談を申し込むと、必ず特別支援学級になりますか?

なりません。就学相談は学びの場を決めつける手続きではなく、どんな環境なら本人が力を出せるかを学校や教育委員会と一緒に考える場です。相談した結果として通常の学級を選ぶ家庭もあります。申し込みは「選択肢を知るため」の入り口だと考えて大丈夫です。

私立中学や中高一貫校を考えている場合も、就学相談は必要ですか?

公立の中学校や特別支援学校への進学を想定した手続きなので、私立を第一希望にしている場合は進め方が変わります。ただし併願として地元の公立中学校も考えているなら、在籍する小学校に事情を伝えたうえで相談しておくと、どちらに進んでも準備がつながります。まずは小学校の担任に希望を共有してください。

就学相談には子ども本人も参加しますか?

自治体によって違いますが、本人との面談や行動観察の場が設けられることが多くあります。中学進学の相談では、本人が自分の進路をどう思っているかも大事な材料になります。参加の有無や当日の流れは、申し込みのときに担当者へ確認しておくと、子どもにも事前に説明できます。

小学校で特別支援学級に在籍していれば、中学でも自動的に特別支援学級になりますか?

自動ではありません。中学校でどの学びの場に在籍するかは、あらためて相談と判断の手続きを経て決まります。葛飾区のように、小学校で特別支援学級に在籍している子と通常の学級に在籍している子で申込期間を分けている自治体もあるので、在籍中の学級にかかわらず日程の確認は必要です。

来年度に引っ越す予定があります。どちらの自治体に相談すればいいですか?

入学時に住んでいる予定の市区町村の教育委員会が窓口になります。ただし転居先が決まっていない段階でも、いま住んでいる自治体で相談を始めておくと、検査の結果や学校からの記録を引き継ぐ形で進められることがあります。両方の教育委員会に、転居予定であることを早めに伝えてください。

参考・出典

本記事は公的機関等の公開情報をもとに作成した一般的な情報提供であり、医学的な診断・助言に代わるものではありません。 制度の内容はお住まいの自治体や時期によって異なる場合があります。最新の情報は各公式窓口でご確認ください。